胸部大動脈瘤用のステントグラフト
に保険が適用

胸部大動脈瘤のステントグラフト治療が、
2008年7月がら保険適用になったとのこと。

胸部大動脈瘤用ステントグラフトに保険適用

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胸部大動脈瘤の治療法の一つ「ステントグラフト内挿術」に、2008年7月から保険が適用されたとのこと。
胸部大動脈瘤用ステントグラフトの製品開発が遅れていたことから、今回の保険適用になったとのことです。

(腹部大動脈瘤のステントグラフト治療については、既に2006年7月から保険が適用になっています。)

今回保険適用となったステントグラフトは、下記の大きさのものとのこと。

・長さ:10〜30cm
・直径:3cm前後

ステントグラフトによる胸部大動脈瘤の治療を行う場合の治療費は、札幌医大の場合、手術代と材料費で60万円程度(3割負担による)とのこと(※入院費は別)[1]。

ただし、動脈瘤の形状によっては、保険適用製品のステントグラフトが使用できない場合もあるそうです。

ちなみに、北海道内で現在(2008年7月時点)、胸部大動脈瘤のステントグラフト治療が可能なのは、札幌医科大学のみとのことです[1]。

※腹部大動脈瘤の場合は、

・札幌医科大学
・KKR札幌医療センター
・NTT東日本札幌病院
・新日鉄室蘭総合病院

に、ステントグラフト治療の指導医が在籍しているとのことです。[1][2]


(参考)
・[1]北海道新聞2008年7月16日朝刊14面
・[2]関連11学会構成 ステントグラフト実施基準管理委員会 実施施設一覧 腹部大動脈瘤
 http://www.stentgraft.jp/sisetu/sisetu_a.htm
・ステント - Wikipedia
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%88
・胸部大動脈瘤ステントグラフトの適正使用について|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
 http://www.info.pmda.go.jp/mdevices/md2008-0619002.html
・胸部大動脈内ステントグラフト内挿術 - 北里大学病院 診療のご案内
 http://www.khp.kitasato-u.ac.jp/ska/ShinzouK/stntgraft.htm
・ステントグラフト内挿術(東京医科大学サイト内)
 http://www.tokyo-med.ac.jp/mit/05.html
・関連11学会構成 ステントグラフト実施基準管理委員会
 http://www.stentgraft.jp/
・関連11学会構成 ステントグラフト実施基準管理委員会 実施施設一覧 胸部大動脈瘤
 http://www.stentgraft.jp/sisetu/sisetu_t.htm


ステントグラフトによる胸部動脈瘤の治療

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ステントグラフトは、人工血管と同じ材質でできた筒状の部分(グラフト)の内部に、ステンレス製の針金を折り曲げ静電溶接し、バネ状の弾力を持たせた円筒形の部分(ステント)が入ったものです。

大動脈瘤のステントグラフト治療では、脚の付け根か下腹部を切開して、動脈内にカテーテルを挿入し、折りたたんだステントグラフトを患部まで進め、大動脈瘤を覆うようにステントグラフトを放出。

ステントグラフト自体の弾力と、患者自身の血圧により、ステントグラフトは血管の内壁に張り付き、瘤への血流がストップするとのことです。

胸部大動脈瘤を外科手術で治療する場合、人工心肺を使用して血流をコントロールすることなどが必要となり、手術の難易度が高く、また合併症を伴いやすいそうです[1][2]。

これに対して、ステントグラフトによる治療の場合は、切開部が小さく済むので患者の身体にかかる負担が少なく、また手術の時間も短くて済むとのことです。

※[1]によると、通常の開胸手術と、ステントグラフト内挿術の手術時間・入院期間は下記のとおり。
・開胸手術の所要時間:8時間程度
・ステントグラフト内挿術の所要時間:1〜2時間
・開胸手術の入院期間:1ヶ月
・ステントグラフト内挿術の入院期間:1週間

ただしステントグラフトを用いた動脈瘤の治療は、まだ比較的新しい技術であり、世界的にも長期間(10年以上)の追跡調査の実績が無いため、治療後も定期的に経過を見ていく必要があるとのことです。

札幌医大病院高度救命救急センターの栗本義彦講師によると[1]、同講師は腹部・胸部合計で400例以上の、ステントグラフトによる大動脈瘤の治療経験がありますが、術後数年までの経過は良好だそうです。
しかし、(先述したとおり)ステントグラフト内挿術の追跡調査の実績が充分でないこともあり、50代以下の患者の場合は、通常の外科的手術が望ましい、とのことです。

また同講師によると、ステントグラフトによる治療の対象は、血管の状態にもよりますが、一般的に60歳以上としており、80歳以上でも元気であれば治療が可能とのこと。
(同講師が治療した患者の最高齢は、98歳の女性だそうです。)


(参考)
・[1]北海道新聞2008年7月16日朝刊14面
・[2]動脈瘤の外科手術(東京医科大学サイト内)
 http://www.tokyo-med.ac.jp/mit/04.html
・札幌医科大学附属病院第二外科>当科の医師紹介
 http://sapmed-geka2.jp/doctors/yoshihiko_kurimoto.htm
・札幌医科大学附属病院 〜救急集中治療部〜
 http://web.sapmed.ac.jp/byoin/shinrou/center09.html
・ステント - Wikipedia
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%88
・胸部大動脈瘤ステントグラフトの適正使用について|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
 http://www.info.pmda.go.jp/mdevices/md2008-0619002.html
・胸部大動脈内ステントグラフト内挿術 - 北里大学病院 診療のご案内
 http://www.khp.kitasato-u.ac.jp/ska/ShinzouK/stntgraft.htm
・ステントグラフト内挿術(東京医科大学サイト内)
 http://www.tokyo-med.ac.jp/mit/05.html
・関連11学会構成 ステントグラフト実施基準管理委員会
 http://www.stentgraft.jp/


動脈瘤とは

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動脈瘤は、長年継続した生活習慣(コレステロールなど)による動脈硬化などにより、動脈の一部が瘤(こぶ)のように膨らむ病気です。

この動脈瘤は、生じても自覚症状は起きず、発見には検査が必要とのこと。

治療の対象となるのは、動脈瘤の大きさが5cm以上[1]の場合で、もし動脈瘤を治療せずに放置して破裂した場合は、半分以上の場合死亡するとのことです。
(胸部大動脈瘤の場合は、治療が難しいため、瘤の大きさ6cm程度までは様子を見るのが一般的、との記述も見られます[2]。)

動脈竜の従来の治療法は、外科手術が一般的でしたが、最近は負担を大きく軽減できるステントグラフトを用いた治療も行われています。


(参考)
・[1]北海道新聞2008年7月16日朝刊14面
・[2]動脈瘤の外科手術(東京医科大学サイト内)
 http://www.tokyo-med.ac.jp/mit/04.html
・病気と予防「大動脈瘤」(「モリカワ薬局」サイト内)
 http://www.kusuriyasan.org/byoukitoyobou/daidoumyakuryuu.htm
・メルクマニュアル家庭版, 動脈瘤 35 章 動脈瘤と大動脈解離
 http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec03/ch035/ch035b.html
・対象となる病気(東京医科大学サイト内)
 http://www.tokyo-med.ac.jp/mit/01.html
・循環器学 - Wikipedia
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%AA%E7%92%B0%E5%99%A8%E5%AD%A6


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