日本人の糖尿病発症と
強い関係がある遺伝子が特定

日本人の2型糖尿病の発症と
関係が深い遺伝子を、
日本の2つの研究グループが
特定したとのこと。

糖尿病発症と関係の深い遺伝子が発見される

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日本の2つの研究グループが、日本人の糖尿病発症と関わっている遺伝子を特定し、2008年8月17日の米科学誌「ネイチャージェネティクス」電子版に発表したとのことです。

研究を行ったのは、国立国際医療センターが中心の 厚生労働省の「ミレニアムゲノムプロジェクト糖尿病チーム」(国立国際医療センター研究所所長の春日雅人氏ら)と、理化学研究所の「理研ゲノム医科学研究センター内分泌代謝疾患研究チーム」(チームリーダーの前田士郎氏ら)の2グループ。

どちらのグループも、一般人と糖尿病患者の間で「SNP(スニップ)」(「一塩基型」、遺伝子の中で一ヶ所だけ異なる塩基配列)の有無を調査し、また発見された遺伝子の糖尿病発症との関連について、統計学的な分析を行ったとのことです。

「ミレニアムゲノムプロジェクト糖尿病チーム」では、日本人の糖尿病患者と一般人の合計約8,800人分の遺伝子を解析した結果、「KCNQ1(ケ―シ―エヌキューワン)」という遺伝子に特定のSNPがある場合に、インスリンの分泌が低下する可能性があることが判明したそうです。

理研の研究グループも、合計9,325人分(一般人4,176人、糖尿病患者5,149人)の遺伝子を解析し、同じく「KCNQ1」が日本人の2型糖尿病患者のうち、約2割の発症に関係している、と試算したとのことです。

欧米人に関しては、2型糖尿病に関連する遺伝子が既に数種類発見されていますが、アジア人でそのような遺伝子が特定されたのは、今回が初とのことです。

※2型糖尿病は、糖尿病患者の95%を占めるタイプで、多くは成人が発症する糖尿病。


(参考)
・北海道新聞2008年8月18日(月)朝刊37面記事「糖尿病発症の危険因子? 国立センター、理研 遺伝子を特定」
・2型糖尿病に関連する遺伝子「KCNQ1」を発見 | 独立行政法人 理化学研究所プレスリリース
 http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2008/080818/index.html
・2型糖尿病に関連する遺伝子「KCNQ1」を発見 | 独立行政法人 理化学研究所プレスリリース(※詳細な内容)
 http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2008/080818/detail.html
・Home : Nature Genetics
 http://www.nature.com/ng/index.html
・国立国際医療センター研究所
 http://www.imcj.go.jp/rese/top/j/greeting.html


遺伝子「KCNQ1」と2型糖尿病の関係

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日本の研究グループが、2型糖尿病の発症と強く関わっていることを特定した遺伝子「KCNQ1」は、細胞のカリウムチャンネル遺伝子の1つで、これまでは心臓の筋肉の動きにおいて重要な働きをしていることが知られていたとのこと。

今回日本の研究グループの解析によって、「KCNQ1」の遺伝子配列にSNP(塩基配列の一ヶ所のみの違い)が存在することで、2型糖尿病の発症率が1.3〜1.4倍に高まることが判明したそうです。

また、日本人以外の人種(中国人、韓国人、シンガポール人、フィンランド人、デンマーク人)についても、各国の大学などと共同で、各々数千人規模で遺伝子を調べ、「KCNQ1」が人種に関わらず2型糖尿病の発症と強く関わっていることを確認したとのことです。

※東アジア人は欧米人と比べて肥満の程度が低いことから、糖尿病の原因はインスリンが効かなくなる「インスリン抵抗性」よりも、膵(すい)臓からのインスリンの分泌量が減る「インスリン分泌低下」が深く関わっている、と考えられているそうです。


(参考)
・北海道新聞2008年8月18日(月)朝刊37面記事「糖尿病発症の危険因子? 国立センター、理研 遺伝子を特定」
・2型糖尿病に関連する遺伝子「KCNQ1」を発見 | 独立行政法人 理化学研究所プレスリリース
 http://www.riken.jp/r-world/info/release/press/2008/080818/detail.html
・次々と発見! 2型糖尿病を発症させる遺伝子 - [糖尿病]All About
 http://allabout.co.jp/health/diabetes/closeup/CU20071021A/


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